スタッフによる冊子作成日誌
掲載する写真をより魅力的にする キャプション。
皆さん、こんにちは。
先日、ある企業様から記念誌の製作をご依頼いただきました。
お客様は「写真をたくさん掲載したい」というご意向で、創業時の写真や過去の社屋の写真、社内行事の写真などをたくさん掲載し、現在の社員だけでなく、かつての社員の皆様にも差し上げたいとお考えでした。
入稿していただいたデータを拝見すると、素敵なお写真がいっぱい掲載されていて、会社の雰囲気や、これまでの足跡が見て取れる誌面になっていました。
ただその際、お客様がひとこと「がんばって写真を集めて載せたけれど、何か物足りない気が…」とおっしゃいました。
そして「何か工夫はありませんか?」と。
うーん、何かプラスできる工夫があるかしら…?
そう考えながら誌面データとにらめっこしていた時、一つのことに気がつきました。
どの写真にも「キャプション」がついていない!
キャプションを加えれば、もっと読み応えのある誌面、ひいては記念誌になるはずだと!
冊子制作の現場におけるキャプションとは、「写真や図版に添えられた簡単な説明文」のこと。
例えばこんな感じの文章です。写真の中の赤線部分にご注目ください。
これが典型的なキャプションです。
写真に簡単な文字を添えることで、より分かりやすく、たくさんの情報を読み手に伝えることができるのです。
早速、お客様にもキャプションという一つの工夫をご提案したところ、大変、喜んでいただくことができました。
その後、再び送られてきた記念誌のデータには、どの写真にもキャプションが添えられており、最初に拝見した誌面よりもはるかにお客様の会社の様子や、足跡を知ることができました。
単純に情報量が増えたことはもちろん、読み物としての面白さもグンとアップしていたんです。
記念誌に限らず、会社案内、採用案内、社内報、カタログ…どんな冊子にも大抵、写真は載りますよね。
その写真にひと言添えて、冊子の魅力と訴求力をアップさせてみてはいかがでしょうか。
ではここで、より良いキャプションのポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。
まずは下の2枚の写真をご覧ください。
写真は同じですが、それぞれ異なったキャプションが添えられています。より良いキャプションはどちらでしょうか!
①
②
もちろんお分かりですよね。
より良いとされるのは②の「愛犬と愛娘といつもの公園へお散歩に。娘が続けている夕方の習慣です」というキャプションです。
①のキャプションも、情報として間違っていない以上、決して悪い訳ではありません。
ただ、②のキャプションがよりベターなのは、「プラスαの情報が書かれている」ためです。
①の「愛犬を連れて公園にお散歩に行きました」は、写真を見れば分かることです。どう見ても場所は公園だし、連れているのはワンコですから。
一方、②の方には、愛犬の名前が「イチゴ」であることや、場所が「いつもの」公園であること、散歩が娘さんの「日課」であること、さらには撮られたのが「夕方」であることが分かるのです。
また、こちらのキャプションからは「撮影者とおぼしき親」の存在も感じ取れませんか?
そうした情報から「きっと毎日、親子で同じ公園に愛犬のお散歩に行っているんだろうなあ」とか、「『イチゴ』という名前は娘さんが付けたのかなあ」などと、写真だけでは分からない「背景」が見えてくるのです。
たかが数行の文章を添えるだけで情報量を増やし、写真に写っていない部分までイメージさせてくれる、それがキャプション!なのです!
皆様も製作している冊子に写真を掲載する時には、ぜひぜひ、読者の興味を引くようなキャプションを添えて、魅力的な冊子をつくってみてください!

(2営業日以内に回答します)
2018年02月20日